パリコレでデビューを果たし、パリで活動を始め、日本へと凱旋した日本の誇るファッションデザイナー、荒川眞一郎。無類のバイク好きとしても知られる荒川氏は、ライディング・アパレルの世界に新たなデザインの風を吹き込んでいます。 人が着ることで初めて見えてくる美しいシルエット、自身がライダーだからこそわかる痒いところに手が届く機能、そして何よりも「服を着る」ことの楽しさを思い出させてくれるウェア、それがSHINICHIRO ARAKAWAのライディングアパレルなのです。
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2014年3月に開催された東京モーターサイクルショーでお披露目された、MVアグスタ・リヴァーレのカスタムマシン「Filo Rosso(赤い糸)」をご記憶されている諸兄も多いことだろう。ボディ全体にメッキ加工を施し、その上からマットとクリアの2種類の赤を塗り 分けるというショーモデルにふさわしい手の込んだ特別仕様であった。このデザインを手がけたのはファッションデザイナーの荒川眞一郎氏。 新境地を開拓した処女作である。
それから数カ月、荒川氏から「2作目が誕生したのでお披露目会を開催したい」と知らせを受けたのは11月中旬の事。それがこの「F3 Filo Rosso」なのである。ご覧の通り、息を飲む美しさはまるでルビーのような輝きを放つ。しかし、これが単なるカラーリングに留まら ないことを荒川氏による解説で理解した。
「よく見るとプレスラインの凸部では色の切り替えをしていないんですよ。わずかに延長して凹側にずらしている。その分ベタの面積が拡張される のでボディがワイドに見えるでしょ。さらに、クリア部分は色が沈むので陰に見え、強い光が当たらなくてもメリハリを生むんです。」イメージか らすると光沢面の方が膨らんで見せそうだが、実はその逆。目の錯覚をルビーのような輝き。これは一つの芸術品だ!利用する絵画的手法なのだ。
ところで、デザインワークはどのように行なわれたのかが気になった。「ラインテープで一本一本位置を決めていくんです。リヴァーレで試行錯誤した分、イメージは作りやすかったですね」つまり設計図は無く、マシンに対峙しながら練り上げていたのだ。「これからも、ペイントの仕事はしていきたいですね。特に素性の良いバイクの。プロポーションの特徴を見極め、それをいかに演出するかを考えるのは楽しいですからね」
荒川氏の本業の言葉を借りるならば、バイクのオートクチュール。我こそはという方は、ぜひブティックまで相談に足を運んで頂きたい。
エアアウトレットの5角形が協調されるように、下部はクリアレッドで塗装。見る角度によって様々な表情を魅せる。
塗装を手掛けたのはカスタムペイントで有名なYFデザイン。技術力は、ロゴが手書きされていると聞けばお分かりいただけるだろう。
躍動感を感じるサイドビュー。実はガンメタ部分も濃淡の塗り分けがされていて、視覚的な立体感を生み出しているのだ。